研究プロジェクト

2-3--1 国際医療センターとの共同研究プロジェクト① 中国
研究課題 中国新疆ウイグル自治区住民の生活習慣病リスク改善のための二十四時間尿による基礎調査
研究期間 2005年4月~2006年3月 (中国では期間を過ぎて研究が完成)
研究概要 シルクロード地域在住のウイグル族や漢族、カザフ族を対象に二十四時間採尿を行い栄養のバイオマーカーを分析した。結果、カザフ族、漢族では、ウイグル族に比べ高血圧の頻度や血圧レベルが高く、また高血圧のリスクである肥満、食塩摂取が多いことが分かった。日本では大豆・魚離れの若者が多くなり、中国においてもそうなりつつある。これらの地域においては、食育と食環境の改善のために豆乳やタウリンなど魚介類の有効な成分を含む飲料などの活用が、生活習慣病のリスクの軽減に貢献すると考えられる。
   
2-3--2 国際医療センターとの共同研究プロジェクト② アフリカ
研究課題 アフリカ タンザニア共和国ムワンザ地方の現地調査
研究期間 2007年6月~2008年3月
研究概要 アフリカ タンザニア共和国のムワンザ地方の男性を対象に健診を行い、首都ダルエスサラームの男性と比較検討を行った。結果、魚介類の摂取が減少しており、保存食、加工食の増加による塩分の摂取と野菜摂取の減少による典型的な都市化の影響がみられた。
   
2-3--3 ヨーグルトプロジェクト① 尼崎市内の女子大学
研究課題 カスピ海ヨーグルト摂取による便秘改善の検討
研究期間 2005年12月~2006年3月
研究概要 近年、生活習慣や食週間の乱れから便通に問題を抱えている若年層が増えてきており、とりわけ家森らが今まで調査した女子大学生などの若年層ではファーストフードなどの欧米食を多く摂取し、慢性的な野菜不足の影響から便秘傾向が強くなっている。また、便通に問題があるということは、腸内環境が悪く充分な栄養素を体に取り込みにくくなっていることも考えられ、様々な外敵から守る免疫力にも影響を及ぼしている。そこで本研究では、そのような便秘傾向が強くなっている若年層を対象に腸内環境を改善に良い効果が期待できる「発酵乳:ヨーグルト」を1日1個(200g) 8週間 (2005年12月~2006年2月末)摂取し、血液検査、肌・便通アンケート調査、24時間採尿及び採便調査などを実施し、発酵乳の摂取による整腸作用や免疫賦活作用を検証した。
   
2-3--4 ヨーグルトプロジェクト② 尼崎市内の幼稚園
研究課題 ヨーグルト免疫賦活効果研究 (幼稚園児対象)
研究期間 2006年11月~2007年2月
研究概要 幼稚園児を対象に昼食時に牛乳栄養が含まれたデザートを食べていただき、通常の食生活をしている幼稚園児と比べ風邪などの罹患率が有意に低い結果を得た。集団生活を行う幼稚園においては感染症の広がりを抑え、学級閉鎖になりにくい環境をつくることに繋がると考えられた。
   
2-3--5 シュガープロジェクト① ブラジル
研究課題 パラチノースを主成分とするミレニア糖摂取による脂肪蓄抑制試験
研究期間 2005年8月~2006年3月
研究概要 ブラジルの更年期女性を対象に食事で使う砂糖を新しい構造の砂糖、パラチノースに変えて毎日摂取していただき、腹部内臓脂肪蓄積抑制効果及び血圧低下作用の検討を行った。結果、パラチノースを使ったグループでは有意に血圧が低下し、腹部内臓脂肪も有意に低下していた。
   
2-3--6 シュガープロジェクト② 糖負荷試験
研究課題 パラチノースによる糖負荷試験について
研究期間 2007年1月~2007年3月
研究概要 日本人男性を対象に (P) 飲料を飲んでいただき、その後の血糖値を追跡調査する糖負荷試験を行った。結果、パラチノース群ではショ糖群に比べ血糖値の上昇が抑制されており、低下も緩やかであった。糖の吸収を緩やかにすることは生活習慣病のリスク軽減には有効であり、血糖値を緩やかに下げることは満腹感を継続させる。今後はこれらを使った飲料を開発することで生活習慣病のリスク軽減に貢献すると期待される。
   
2-3--7 シュガープロジェクト③ 日本
研究課題 パラチノースによる腹部内臓脂肪蓄積抑制効果および血圧低下作用の検証
研究期間 2005年6月~2006年3月
研究概要 日本人の更年期女性を対象にパラチノース入りデザートを摂取していただき腹部内臓脂肪蓄積抑制効果及び血圧低下作用の検討を行った結果、血圧上昇の抑制、腹部内臓脂肪上昇の抑制、血糖値の低下が認められ、インスリン抵抗性についてもショ糖では上昇しているにもかかわらずパラチノース群では現状を維持することができた。これらの結果により生活習慣病予防効果があり、なおかつショ糖と同様にエネルギー源にもなる新しい砂糖の効果が証明でき、今後様々な食産業において活用されれば食環境の改善に貢献すると考えられた。
   
2-3--8 シュガープロジェクト④ 上海
研究課題 パラチノースによる血圧低下及び脂質代謝に関する検討
研究期間 2007年7月~2007年12月
研究概要 中国上海復担大学郭教授との共同研究で、日常的に摂取している砂糖か多い上海地域の方々を2群にわけ、そのまま砂糖を摂取する群 (S) と、砂糖に替えてこちらからお渡しする体内で血糖値が緩やかに上昇することが分かっているパラチノース (P) と異性化糖を組み合わせた糖を一定期間摂取してもらい、体内指数BMI、血圧、脂質代謝に関して改善効果を認めた。
   
2-3--9 ソイプロジェクト① ブラジル
研究課題 無塩麹発酵大豆摂取による骨・脂質代謝の改善効果の検証 (ブラジル)
研究期間 2006年7月~2007年3月
研究概要 ブラジル在住の日系人更年期女性を対象に、無塩麹発酵大豆摂取による骨・脂質代謝の改善効果の検証を行った結果、骨密度の低下が抑制され、体脂肪・腹部内臓脂肪量の有意な低下が見られた。
   
2-3--10 ソイプロジェクト② 日本
研究課題 無塩麹発酵大豆摂取による骨・脂質代謝及び更年期障害の改善効果の検証 (日本)
研究期間 2006年9月~2007年3月
研究概要 日本の更年期女性を対象に、無塩麹発酵大豆摂取による骨・脂質代謝の改善効果の検証を行い、骨代謝改善及びインスリン感受性の維持に有効であることを示す成績が得られた。伝統的な大豆製品の摂取不足が一般化する今日、このような無塩麹発酵大豆の継続的摂取が骨粗鬆症や糖尿病などの生活習慣病のリスクを軽減すると期待される。
   
2-3--11 携帯電話で食事診断
研究課題 カメラ付携帯電話で栄養指導を受け生活習慣病の改善が出来るか
研究期間 2006年6月~2007年3月
研究概要 携帯電話で撮影した食事写真による栄養評価プログラムを開発し、栄養アドバイスを実施した。実際の食事に対してアドバイスを行ったため改善点が明確になり、参加者の尿データより塩分と野菜の摂取バランスがよくなっていることを実証した。
   
2-3--12 附属中高食育推進プロジェクト①
研究課題 生徒による小学生への食育プロジェクト:農林省助成研究 (第一回目)
研究期間 2006年9月~2006年11月
研究概要 高校生による食堂メニュー改善プロジェクトを実施し、バランスのよい新メニュー3パターンと食堂メニューに分けてその影響を比較検討した。その結果、バランスの良い新メニューのグループでは塩分と野菜のバランスを表す数値が改善されたが従来の食堂メニューグループでは変化が見られなかった。これらの結果をもとに武庫川女子大学附属中学高等学校の食堂メニューが改善され 「美・LUNCH」 と題して新メニューが登場することになった。
   
2-3--14 上海食育プロジェクト
研究課題 上海の小学生に対する使い捨てカメラを使用した食育の検討
研究期間 2006年9月~2006年11月
研究概要 食育による栄養改善効果を日中で比較検討を行うため、食育開始前の状況を調べ、同時に食育も行った結果、中国学童 (8歳児) の日本との比較では体格が示す肥満傾向は、 "やせすぎ" が日本より多く、 "太り気味、太りすぎ" も日本人の倍近くあった。食育の効果については高学年の食育群では尿中イソフラボンが有意に増加、タウリンは増加の傾向があり、食塩摂取量、野菜と食塩のバランスは食育群で有意に低い結果であった。
   
2-3--15 野菜ジュースプロジェクト
研究課題 野菜ジュース摂取による生活習慣病リスク軽減効果
研究期間 2006年9月~2006年11月
研究概要 男子高校生を対象に野菜ジュース摂取による生活習慣病のリスク軽減効果の検討を行った。結果、メタボリックシンドロームと診断されるリスクの保有者が減少した。1日の食習慣でどうしても野菜摂取量の少ない人では食育と共に、質の良い野菜ジュースの摂取をすすめることで、生活習慣病のリスク軽減に貢献することが期待された。
   
2-3--16 風邪の罹患率と小学生の食習慣のアンケート調査
研究課題 尼崎市小学生及び幼稚園児の流行性感染症の罹患率実態調査
研究期間 2006年11月~2007年2月
研究概要 尼崎市内公立小学校の児童を対象に生活習慣病と風邪の罹患状況についてのアンケート調査を実施し、朝食抜きや好き嫌いがある児童が有意に風邪の罹患率が高く、その中でも 『野菜嫌い』 と 『魚嫌い』 『大豆嫌い』 が風邪罹患率との間に関連があることを明らかにした。
   
2-3--17 細胞及び疾患モデル動物による基礎研究
研究課題 成長期のカルシウム摂取による生活習慣病のリスク軽減効果の検証
研究期間 2007年4月~2008年1月
研究概要 骨粗鬆症や糖尿病、さらにメタボリック症候群を中心とする生活習慣病のモデルである肥満遺伝子導入高血圧ラットSHR/NDmcr-cpで、牛乳・乳製品など吸収しやすいCaの日常的摂取は血圧の上昇を抑制し腎臓の機能障害のマーカーである蛋白質の増加を抑制し、骨/体重比で有意に骨重量を増加させることで実証した。
   
2-3--18 ヘルシーランチプロジェクト
研究課題 大豆・魚介類及びGABAを盛り込んだ昼食メニュー介入による勤労男性の生活習慣病リスクの改善
研究期間 2007年9月~2008年3月
研究概要 勤労男性を対象に、大豆・魚介類及びGABAを盛り込んだ昼食メニュー介入による生活習慣病リスクの改善効果の検証を行った。結果、血糖値、インスリン抵抗性、Na/K比が有意に低下し、生活習慣病リスクの低減がみられた。